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奇跡

看板

朝5時。久しぶりに訪れた浅八丸の前はすでに多くの人でごった返していた。

今日はLghit Lure World Championship の予選会。

昨年同様に相棒のO君とエントリー。

予選は三日間開催されて、それぞれ午前、午後の2便で各4名の勝ち抜け。
計24名で本戦が行われる。

そもそも浅八丸のライトルアー船とは3500円と言う低料金で3時間半の短時間で海のルアーフィッシングが楽しめる乗合船のシステム。この3時間半という時間が絶妙で、程よく釣りが楽しめて疲れも残らない。

大会も3時間半と言う短いようで長く、長いようで短い時間内にルアーで釣った魚5匹の総重量で競う。
ただしサメは対象外。 

この時期のメインの釣り物はサバだ。
しかも大きいものは50cm近いサイズも混じる。 

ただしサバは大きな群れでいるから一度釣れ出せば誰もが釣れるしサイズも似たり寄ったりとなる。

まずはその中でいかに大きなサイズを揃えるか。

でもサバだけでは同じような釣果の集団から確実に抜け出す保障は無い。
そこでいかに他の重量のある魚種を混ぜるかが勝敗のカギとなる。

一番可能性のあるのはシイラ。 

掛かればまさに一発大物。 

当然シイラに照準を合わせるならプラグでのアプローチが有利となる。
去年の予選会もシイラに助けられたから、今回も色々手を変え品を変え秘密のチューニングを施したプラグ類をバッチリ準備した。


が、



直前に発表されたレギュレーションではなんとプラグ禁止! 

使えるのはジグのみ。

しかもフックはテールかフロントに一本だけ(トリプルフックはOK)。

チラシバリも厳禁で当然ながらバーブレス。

あんなに色々ルアー仕込んだのにー。 

でも条件はみな一緒。まあそれはそれでより難易度が上がって面白くなるってもんだ。

もちろん色々状況を想定してジグもバッチリ仕込んであるから全く問題はない。
備えあれば憂いなしとはまさにこの事か。 

サバ用


ジグは当然オーシャンドミネーター。
まずは沈みの早い60gのセンターバランス、#18ピンクホロカラーをセレクト。
フックは色々迷ったが、あえて掛かり重視でティンセルや魚皮の着いていない細軸のフックをチョイス。

出船前にアシストフックのチラシバリを切り落とす。
貧乏性の私にはもったいないオバケが出そうな気持ちだが。 

出船して15分くらいでポイント到着。

船長「はい、40~60m」

よしよし。最初は深場のポイントか。
まずはとにかく5本を揃えて安心したいところ。

人より早く落としてとにかくフレッシュな魚をいただき作戦。

ポチャ。

スルスルスル…。

ショトジャーク、ロングジャーク、ファスト、スロー。

色々なパターンを試すうちにガツッとアタリ。

ビシッ! ギューン、ビビビビビビ。 

サバの小気味よい引きが伝わる。

慎重に抜き上げ、大きめのサバ1匹目。


同じパターンと水深を再度攻めるとふたたびガツッ。ギューン、ビビビビビ。

ヨッシャ。ナイスサイズのサバ2匹目ゲットー。 

船中まだ釣れているのはごくわずか。

次はフォール中に糸がフケる。

ビシッ!ビビビビビビ。

今度は小ぶりなサバ。これは入れ替えなきゃ勝てないサイズ。

予想通り、群れの上層には小型、低層には大型がいる。

船長のアナウンスする指示ダナの底から半分~1/3までを集中的に狙って少しでも型のいいサバを探す。

ビシッ!ガツッ、ギューンビビビビ。 

イイペースであっという間に5匹がそろい、さらにサイズのいいサバを次々と追加する。
ジグとタナ、曳き方が完全にハマッている時はこんなもの。 
周りの船首は5匹までにかなり四苦八苦。

でも油断はできない。

いや、むしろここからが問題なのだ。

何度かポイントを変えるうちにはイレグイの場所に必ず当たるはず。
そうなれば今時点でのアドバンテージなんてすぐに吹っ飛んでしまう。
いつシイラタックルに切り替えるのかが難しいのだ。 
サバが食っているときに、とにかく数を釣って少しでもサイズの大きな魚が混ざる確立を上げるべきか。
それともサバ狙いを捨ててでも来るかどうかさえわからない確立の悪いシイラに狙いを切り替えるのか。

「今の感じからすればまだシイラにシフトするタイミングじゃないな。」

今は辛抱の時、ひたすらサバのサイズアップを図るか。

金太郎アメ状態のサバ。わずかに太い魚を混ぜるべくひたすら釣りまくる。

何箇所めのポイントだったか。
巻き上げてきたサバの後ろに薄っすらブルーの影。
サバが上昇するとともにその影は見る見る大きくなる。


シ、シイラーがサバ追ってきたーーーー! 


隣の選手は偏光グラスをしていないからか、シイラの影に気付いていない。
心臓バクバク。またと無いチャンス。
サバを即座にブチ抜き、シイラタックルに持ち帰る。

獲物を見失ってウロウロするシイラの5mほど先にジグをキャスト。
フォールさせるとスーッと追尾していった。 


よぉーーーーし、食えっ、食えぇぇぇ。


だが期待に反して反応は無い。
それでもシイラの見えたレンジをイメージしつつ、ODテールバランス80gのクロームイワシカラーを斜め引きするも完全に空振り。 

再びサバタックルに切り替えてサバのサイズアップに専念する。
背中合わせで反対の舷で釣っている相棒のO君は、このタイミングで一度ジグにヒットしたが残念ながらバレてしまったと後で嘆いていた。

プラグなら取れそうな魚だったが、やっぱりジグではなかなか難しい。 

そうこうするうちに船中釣果が上がりだし、気が付けばどんぐりの背比べ状態。
「やべぇ、このままじゃ皆数gの差で勝ちぬけられるか微妙だぜ。」 

残りあと30分ころだったか。
イワシ団子が水面をザワつかせるポイント。
サバの活性も高く小サバが表層で食ってジグが落ちていかない。

船長「おっ、ラッキーフィッシュが左舷前方に泳いで行ったぞー。」

でも残念ながら左舷の選手のロッドは誰一人曲がることは無かった。

シイラ! 

「バチーン!」

シイラの出現に気が焦りミスキャスト。
サバタックルがラインブレイク。

残り時間は少ない。
チマチマとシステムを組みなおす時間がもったいない。
ベイトのイワシ団子にサバも高活性。
シイラの影もあったとなればもう迷うことはない。 

PE3号に大型のフックを搭載したシイラタックルに即座に持ち替えてシイラに狙いを絞る。


ビューン、ジャボン。

グリグリガツン! ビビビビッ。

フックのサイズを上げてもなお活性の高いサバが釣れて来る。 

諦めずにひたすらサバをリリースしてはキャスト。

船長「はい、残りあと10分くらいで終了です。」

非情なタイムコール。

「このまま終わっちまうのか?」 

その時回収していたジグに船の下からシイラが飛び出しUターン。


シイラ キター━━━(゚∀゚).━━━!!!


船の際にジグを落とすと一瞬反応してシイラが飛び出しまたUターン。


コイツぜってぇ獲る! 


再びジグを船際に投入し、シイラの出てきた泳層あたりでリフト&フォールを繰り返すとまたしてもシイラがチェイス。

すぐにスプールをフリーにしてジグをフォール。
シイラがジグを追尾して潜行する。


ふっ…

ラインがふける。

バシッ! ゴンッ! 

ギュギューーーン!



「シイラ食ったぁぁぁぁ!」 

掛かった瞬間シイラは再び船底に向かって走る。

ゴリッゴリゴリッ。

船底にラインが擦れるいやな感触。 

「す、すいませーん。ロッドの下くぐらせてくださーい。」 

となりの選手に協力いただき、船首を回ってなんとかラインブレイクを回避。
船長が直ぐにネットを持ってすっ飛んできて無事にランディングしてくれた。

船長「最後まで諦めないと、いいこと有るんだよねぇ。」

「ありがとうございまーす。」

大会スタッフに現認してもらいすぐにリリース。 

き、奇跡だ…。完全に燃え尽きた…。

そしてほどなくタイムアップ。

サバとこのシイラで無事に予選通過。 

ほかはサバのみの釣果で2キロ前後で大混戦。
わずかに2キロに届かなかったO君は惜しくも予選敗退。 

ラスト10分に起きた奇跡の大逆転。

はっ、 
いかん、この予選で運を使い切ってしまった。

ってことはサマージャンボ宝くじ当たらないじゃん! 

※すみません、今回魚の写真を撮る余裕がありまへんでした。 
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2013-07-15 : 釣行記 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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予選通過
おめでとうございます!
流石、持ってますね!!
世界一の称号、期待しています!
2013-07-16 08:43 : eg URL : 編集
egさんこんばんは
ありがとうございます!運だけで勝ってます(笑
決勝は…もちろん運まかせでがんばります!
2013-07-17 00:26 : 江木乗男 URL : 編集
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えぎのりお

Author:えぎのりお
先日風邪をひきました。
鼻をかんだら真っ黒な墨が出ました。
・・・うそです。
と言うくらいアオリが好きさ。
ああ、エギングが大好きさ。
でも気が付けばもう50なのさ w

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