FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
-------- : スポンサー広告 :
Pagetop

種子島2013その4 宝探し

4日目。

「鹿児島で幻の古薩摩餌木と〇〇〇した!」編

せめてあと一日釣ができれば…。 

毎度そんな思いに後ろ髪引かれながら種子島からジェット船に乗る。

西之表港

鹿児島港に着き、タクシーで天文館の街へ。

通称「バズーカ」と呼ばれる長いロッドケースを担いだ2人。
町並みを行く人から投げられる不思議そうなまなざしが少々痛い。
九州ラーメンで腹を満たしいよいよ100万円のお宝エギとご対面だ。 
昨年の遠征時に骨董屋で買った箱入りの古薩摩餌木は当初5万の値が付いていたが、値引き交渉の末に3万5千円で購入。

今まで購入してきた経験から思うに、
どんなに状態が良くてもせいぜい5~10万がいいところ。
それがいくら箱物とは言え100万とは…

どんだけスゴイんだよ。 
もちろん買えるはずもないが、コレクターとしては一見の価値ありである。

O君「この先の角にあるデパートの中にあるらしいですよ。自分、ちょっと郵便局行ってきていいですか?めったに無いチャンスですからね。軍資金が足らなくて買えないんじゃシャレにならないんで。」

いくら貯金を降ろしてくるのかは知らないが、
2~3万の箱物があれば絶対に手に入れるとO君買う気マンマンである。

大きな荷物と長いバズーカケースがどう見ても不釣合いなデパートの中を、
件の骨董屋のギャラリーを探してさまよう2人の釣人。

ようやくたどり着いたその店はいかにも高級な骨董品のみを扱うという雰囲気の店構え。
くどいようだがどう見ても明らかに我々は不審者。

O君「すみません、電話したOですけど。」

店員「あ、お電話いただいた方ですね。荷物はどうぞこちらに置いてゆっくりご覧ください。」 

店員さんも何の荷物か知らないが、そんな長いケースをうっかり展示品にぶつけて壊されたらかなわないと警戒心を滲ませる。

(いやいや店員さん、こんなウン万円もする茶碗やら薩摩切子やら壊したら弁償できませんから荷物もったまま店に入る気はさらさらありませんのでご安心を。)

横の廊下に荷物を下ろし店内に入ると、品の良いいかにもセレブな感じの年配の女性客が、明らかに場違いな我々を不思議そうに見ていた。

O君「電話で聞いた薩摩エギを見せてほしいんですけど。」

店員「あぁ、はいはい薩摩ヤキですね。」

O君「いやいや薩摩ヤキじゃなくて、薩摩エギなんですけど。」

どうにも会話がかみ合わない。 

店員「薩摩エギ?薩摩ヤキじゃないんですか?エギって何です?」

O君「木でできてて、焼模様の入ったイカ釣りする時に使う擬餌餌みたいなもんですよ。箱入りのもあるって聞いたんで来たんだけど…。」

女性客「あぁ、エギね。あの水イカ釣りに使うものでしょう?」

たまたま居合わせたセレブな年配女性客もエギを知っているとは、
さすが鹿児島である。
対してこの骨董屋の店員さん、全くエギをご存知ない。

どうやらO君が電話したときに店員さんが薩摩エギを薩摩焼と勘違いしていたらしい。

オイオイ、どうもおかしいと思ったんだよ。

だって100万円の薩摩餌木の箱物

なんて、自称エギコレクターの私ですら聞いたことがないからねぇ
確かに薩摩焼の陶器とかならありそうだけど。 

結局、店員さんの聞き違いとO君の早とちりで「100万円のお宝エギ拝観ツアー」はあえなく終了。

はい。
タイトルの「鹿児島で幻の古薩摩餌木と〇〇〇した!」
の〇〇〇には「勘違い」の三文字がはいります。 


それにしてもO君すっかり意気消沈。

O君「はぁ…。こうなったら去年あの骨董屋で江木さんが買わなかったもう一つのエギ箱買うしかねぇ。」 

去年立ち寄ったおじいさんの経営する骨董屋に残りがあることもO君電話で確認済み。

江木「いいよ、付き合うよ。」

町のはずれの裏通りにある古ぼけた骨董屋。
この店自体が骨董品じゃね?と突っ込みたくなるような店の中は
一年前とまったく変わりない=全く売れてない?

O君「すみませーん。電話で薩摩餌木の箱物があるって聞いたもんですけど。」

爺「あぁ、はいはい。こちらへどうぞ。」

奥に通され出された餌木箱はたしかに見覚えのあるモノ。

O君「これいくらになります?」

爺「えぇとねぇ、これは…ゴソゴソ…3万だね。ここに記録があるけど明治4年のもので古いからね。」

O君「えぇっ! 去年この人が大きい餌木箱買ったときに、こっちの小さいのはおじさん1万5千円でいいって言ったじゃん。!?」

爺「ああ、去年買ってくれた人たちかい。あのときは両方一緒に買ってくれると思ったからねぇ。」

相手は80過ぎのベテランのお爺さん。
足元を見ているとは思わないが、でもこの内容で3万は高すぎる。
薩摩餌木の知識があまり無いO君がいくら値段交渉してもラチが開かない。
見かねて私が割ってはいる。

江木「お爺さん、さっき明治4年とおっしゃったけどこの箱の中の餌木でその時代に該当するのは模様焼の入ったコレとコレと…この5本くらいで、あとは全て大正時代の白焼きの餌木ですね。一番数の多いこの形の餌木は直助型と言って大正期に一時流行した形なんですよ。それからこれらの餌木、比較的新しい時代の物は鉛の重りが付いていますが、古い時代のものには重りが全て付いていませんよね?この手の餌木には通常重りに古銭が使われているはずですが、それらが一つも付いていない。おそらくこの餌木箱を売りにこられた方が、古銭だけ価値がありそうだからと全てとり外されたんじゃないかな。明らかに意図的に古銭の重りだけを外したように感じます。それからこの箱のフタを見せて頂けますか?たいてい箱のフタか底の部分にこの餌木箱を最初に買った人の印書きがあるはずなんですよ。購入年とか、名前とか。」

爺「フタかい?フタ…あぁこれだね。」

見ればとなりの陶器の下に鍋敷きのように使われているではないか。
お爺さんいくらなんでも3万円の商品鍋敷きにしちゃいかんでしょう。

江木「ちょっと拝見します。う~ん、残念ながら印書きが後から消されてますね。この墨文字、紙ヤスリかなんかで擦った跡がありますでしょ。住所とか所有者の名前とか個人情報だからって売りに来た人が消したのかな?いずれにしても年代を確定する肝心の印書きがこれだと分かりませんねぇ。おそらく箱の作りや入っている餌木の内容から考えて、この箱が最初に購入されたのは確かに明治初期あたりと思いますけど、入っている餌木の六割は後から買い足された大正時代のものですね。さらに古いものは全て古銭の重りが外されていて完全な品とは言えませんし…。私も色々な古薩摩餌木を買ってますが、この内容で3万はさすがに高いと思いますよ。」

お爺さん、しばし考え込んだ。

爺「遠くから来てくれてるし、この前買ってもらってるからじゃあ1万5千円でいいよ。」

交渉成立。 

O君「いやぁ、ありがとうございました。助かりましたよ。」

江木「100万円のお宝は見れなかったけど、買えてよかったね。」

爺「帰りは鹿児島の駅へ行くの?車で送ってあげようか?」

久しぶりにモノが売れたからかおじいさんも上機嫌。
長いロッドケースを持って駅まで行くのは大変だろうと車で駅まで送ってくれた。
なんとも親切ないいお爺さんである。

結局3キロ超えのモンスターも、
100万円のエギ箱も全て幻となった今回の種子島遠征。

あと何年通えば結果が出るのか…

いや、あと何年通えるのか…

デカイカへの道のりは未だ先が見えない。





スポンサーサイト
2013-04-30 : 釣行記 : コメント : 3 : トラックバック : 0
Pagetop
コメントの投稿
非公開コメント

笑わせて
頂きました(^^)。

「ヤキ」と「エギ」では大違いでしたね!
それにしても素晴らしいエギの知識。
尊敬いたします。

最近はGW前半に行きましたが
何処も人人人で、辛うじて1杯
食べ頃サイズが捕れただけですょ。
2013-05-02 17:10 : eg URL : 編集
お粗末様でした(笑
ほとんどネタとも思えるこの会話、リアルな話だから余計におかしくて、自分でも思い出してはニヤニヤ。思い込みが激しいO君の早とちりと店員さんの勘違いはとなりで見ていて本当に笑い転げそうになりました。
でも古薩摩餌木の世界は奥が深くてまだまだ知らないことがいっぱいです。
GWの伊豆は本当に人だらけですよね。昨日の夕方、たまたま時間ができたので久しぶりに界隈行きましたが…。GW明けからですねやっぱり。
次回東伊豆方面出撃のおりには御連絡しますのでタイミングあえばぜひご一緒に。

2013-05-02 22:03 : 江木乗男 URL : 編集
お粗末様でした(笑
ほとんどネタとも思えるこの会話、全てリアルな話だから余計におかしくて、自分でも思い出してはニヤニヤ。思い込みが激しいO君の早とちりと店員さんの勘違いはとなりで見ていて本当に笑い転げそうになりました。
でも古薩摩餌木の世界は奥が深くてまだまだ知らないことがいっぱいです。
GWの伊豆は本当に人だらけですよね。昨日の夕方、たまたま時間ができたので久しぶりに界隈行きましたが…。GW明けからですねやっぱり。
次回東伊豆方面出撃のおりには御連絡しますのでタイミングあえばぜひご一緒に。

2013-05-02 22:05 : 江木乗男 URL : 編集
Pagetop
« next  ホーム  prev »

プロフィール

えぎのりお

Author:えぎのりお
先日風邪をひきました。
鼻をかんだら真っ黒な墨が出ました。
・・・うそです。
と言うくらいアオリが好きさ。
ああ、エギングが大好きさ。
でも気が付けばもう50なのさ w

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード

QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。