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井の中の蛙 3

どんどんと迷宮の奥深くに迷い込んでいくオレ。

渋いながらもポツリポツリと上がる周りの同船者たち。

それでも心折れずにひたすら丁寧に丁寧に釣ることを心がける。


”フッ。”


それまでまったく反応の無かった竿先に一瞬の生命反応。 



ビシッ! 


ぶちっ。




高ギレ・・・

ノオォォォォォォォォォォォォッ!

今日はじめてのアタリらしいアタリだったのに…。

よりによってラインが高ギレって、オイ

こんなことならラインを巻き変えておくんだった。

確かにだいぶ痛んでいたのは気が付いてたんだよ。

でもさ、つい面倒で巻き変えなかったんだよ。 


こう言う重要な時に限ってライントラブルてのは起きるんだよね。

システムを組みなおしていると、ミヨシの同船者がまた掛けている。

江木「なんかあの人ずいぶん釣ってるなぁ。」 

O君「今日一番釣ってるんじゃないですか。」

船長「お客さんそれでいくつ目?6っつ?すげーなぁひとり勝ちだなぁ。」



かたや6っつ、こっちは0。

この差はなんなんだぁぁぁぁ。

こう言う時は釣れている人の釣り方をよく観察するに限る。

江木(1,2,3,4,5,6回!しかもずいぶん強くシャクってるなぁ。強いアクションが効くのかな?)

自分はエギを浮かさないようにずっと地味なシャクリばかりしていたことに気付く。
すぐに同じようにキツめのシャクリに変えて見る。

江木(10,11,12 … 23。約20秒か、シャクッたあとの待ち時間も長いなぁ。)

こちらも今まで以上に待ちの時間を長くしてみる。

ふたたびミヨシを見るとまたしてもその人にヒット。



分かんねぇ。いったい何が違うんだ?

そうこうするうちに潮が緩みはじめて明らかに海の生命感が薄れはじめる。

さらにミヨシの同船者が1つ追加したところで完全に流れが無くなる。

やべぇ、潮止まりだ。 

こうなるともうお手上げだ。

オマケに黒い雲がどんどん近づいてきてラインが帯電してフワフワと浮き上がり始める。
さらに時折リールフットからビリビリと電気が流れて一瞬ロッドを落としそうになる。

ゴロゴロゴロ… 

光はしないものの音が聞こえてくる。

船長「あぁ、雷が寄ってきちゃったから危ないんで少し早いけどこれで上がりまーす。」



や、やっちまった!

まさかの完「ボ」 

船長「いゃぁ今日はアタリの出方が小さかったみたいだからねぇ、しょうがないよ。またもう少し水温上がればもっとハッキリアタリが出るからまたきてよね。ごめんね。」

船長が慰めの言葉をかけてくれる。



…のはいいんだが、

それって完全にアタリが分からないシロウトさんにされてないかオレ? 

江木(いや、船長、たしかに今日は1つも釣れなかったよ。
でもオレ真冬のド寒い時期のシブイアタリを取って、竿頭とかも一応とれるくらいのレベルはあるんだよぉ。
そのなドシロウトさんじゃないんだよぉぉぉぉ。)

もちろんそんな言い訳をすれば余計に惨めになるだけだからそっと心の中で泣いてたよ。

そして今後のために素直に竿頭のミヨシの人に今日のパターンを聞いたよ。 

江木「ブッチギリの竿頭でしたね。今日はどんな釣り方してたんですか?」

竿頭「うーん…どんなかぁ…」

一口には解説しずらい様子。
ならばより踏み込んで根掘り葉掘り聞くまで。

江木「ずいぶんと強く回数シャクッてましたね。6回くらい?強い動きを意識してたんですか?」

竿頭「いや強い動きというより高さを出してました。春は秋と違って横の動きよりも縦の動きに反応がいいからエギもあまりダートせずに上に上がりやすいエギを選んで使ってました。」

なるほど、確かに上に引っ張り上げるような動作でシャクッてたっけ。

江木「待ち時間もだいぶ長く待ってましたよね。カウントしたら長いときで30秒近くかな?」

竿頭「アタリが極端に小さかったんで食わせの間を長めにとってましたよ。」

やはりそうか。
しかも後で使っていたロツドを見せてもらうと、竿先がソリッドティップで自分が使っているものよりもさらにやわらかく繊細な穂先で、明らかにこんな時にもアタリが取りやすいと一目で分かるロッドを使用されていた。

江木「色々おしえていただいてありがとうございました。」

竿頭「いえいえ、どういたしまして。」


これでなぞが解けたよ。
底ベタベタを意識して攻めた自分と、高くエギを上げた同船者。
あのシャクり方からするとおそらく5mではきかないくらいの高さの差が出ていたはず。

冬はイカが低層の安定した水温に向かうから底ベタがいいけれど、今回は春。数日前からようやく暖かい潮が差してきた状態。おそらく底潮はまだ水温が低く、暖かい水温の潮が上に乗っていたのではないか?
ようはお風呂の上が熱くてもしたはヒンヤリの状態だ。
ならばイカは当然より暖かな上層水に向かうはず。

つまりオレはわざわざイカの居ない低層ばかりを集中的に狙っていたんじゃないか?
そりゃあアタリが無いわけだよ。 

おまけにロッドの穂先の感度の差があそこまであると、確かにオレの竿では出せないアタリがあったのかもしれない。

自分がティップランに行くのはいつも年末もギリギリ押し迫った冬ばかり。

冷静に考えればすぐにわかりそうな今回の過ちの原因も、春の経験が無いばっかりに完全に見落としていたよ。

冬の釣りだけでティップランを理解した気になっていた自分が恥ずかしいぜ。 



まさに「井の中の蛙大海を知らず」。 

どれだけ経験を積んでもまだまだ気付いていないことがきっとあるはず。

常に謙虚に釣りをしないいけないと思ってはいるけれど、なかなか出来ないんだよねコレが。

出来ればとっくに神レベルのイカ師になってるよね。

また1ついい勉強したよ。

次はぜってぇ釣るぜ。 
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2014-04-12 : 釣行記 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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井の中の蛙 2

ほどなくエンジンがスローダウン。

船長「水深30m。とりあえず昨日良かった所から始めるからね。」

船宿のHPに掲載された前日の釣果が良かったから、当然ながらみんな期待大。

それぞれ思い思いのエギを投入し、シャクリはじめる。

天気予報通りに朝イチは風が強く、案の定船は早い速度で流されていく。

江木(むヒヒヒヒ。予想通りの状況。いきなりレバーブレーキ機能が炸裂か?) 

底をとり、シャクリ上げ、レバーでクラッチを切って流れになるべく同調させるようにリールを逆転させてエギを送り込む。

船長「おっ、上がったよ~。」

ほどなくとなりの同船者にいきなり船中最初のヒット。 

江木(お、もう釣れてるじゃん。今日は乗りノリか?)

こちらは初めてのレバーブレーキリール投入ゆえ、まずは使い方に慣れることから。

船長「はいまた乗ったぁ。」

隣の同船者に連続でヒット。

江木(おいおい、えらい調子いいなぁ。今日は活性高いのかぁ?まあ焦ることは無い。リールに慣れたらすぐにまくってあげるぜぃ。)

その後はしばしの沈黙。

船長「まだシブイのかなぁ。なかなか連チャンしないなぁ。」

そんな船長の言葉を聞きながら皆次は自分にとシャクりに気合が入る。

O君「ん?お、来たかも。」 

船長「ようやく続いた。みんな頑張ってよぉ~。」

江木「マジか?左隣で連発でオレ飛び越してこんどは右隣かい。

でもだいぶレバーブレーキの扱いにはなじんできた。

シャクッて送り込んだエギを再びフリーで落とすときに明らかに着底までの時間が短いことからエギが確実に底近くをトレースしていることが分かる。

江木(さーて、そろそろここから巻き返しでしょ。) 

しばらくして2人先の同船者がアワセたロッドが一際大きくしなる。 

船長「お、やっと乗ったね。これは良い型だ。慎重にやってよぉ。今タモ持ってくからね。」

江木(おいおい、なんだよぉ周りばっかりだなぁ。)

でも他の人の釣り方を見る限りそれほど特別な操作をしている様子はない。

江木(焦るな、焦るな。周りを気にして自分のペースを乱したら負けだぜ。ボトム近くを確実に…)

再びしばらく沈黙の時が流れたあと、ミヨシの同船者にヒット。

またしばらくして左隣の同船者に3バイ目がヒット。

爆釣は無いものの、船中ポツリポツリとイカが上がる。

江木(おかしいなぁ…。確実に誰よりも底近くをトレースできてると思うんだけどなぁ。)

O君「初めてのタックルを使う時は大抵釣れないもんですよ。」

すでに1つ釣って「ボ」の恐怖から逃れているO君は余裕である。

江木(初めてのレバーブレーキリールの操作に神経が行ってアタリを取り逃がしているのかなぁ。)

あえてレバーブレーキを操作しないでロッドの送り込みでしばらく操作してみても結果は同じ。

何度か船はポイントを変えるたびにあちらこちらと他の同船者には上がるものの、自分にはアタリすらない。

江木(んんんん?いったい何がいけないんだ?分かんねぇ。)

どんどん疑心暗鬼にとらわれて行く。

船長「今日はなぁかなか続かないなぁ。でもこのポイントは良い感じにベイトの反応が出てるからね。絶対に釣れるよぉ。集中してやってねぇ。」

皆にヤル気スイッチを入れるために激励してくれる船長のアナウンス。


でもすまない、船長。

そんな船長のアナウンスも今のオレには

「おいらがいい所に連れて来てんだから釣ってくれよぉ。

釣れないのはオマエさんのウデの問題だからね。

と聞こえてしまうんだよぉぉぉぉ。 

新兵器投入で周りを出し抜いて1人勝ちのワクワクが、

気が付けばいつのまにか「ボ」の恐怖に慄くドキドキに変わっているオレ。 

江木(や、やべぇ。時間だけがどんどん過ぎていく…)

場所は違えどこの前あんなに釣れたのにいったいどうなっちまったんだオレ。


つづく
2014-04-09 : 釣行記 : コメント : 1 : トラックバック : 0
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井の中の蛙

相模湾に暖かい潮が入り込み、いよいよ春イカが動き出す。

各船宿のアオリイカの釣果もじわじわと上り調子。

ずいぶんとイカ釣ってないからウズウズ。 

新しいリールを試したいからワクワク。 

日曜日、久しぶりにO君と三浦のティップラン船に出撃。


昨年末に行った小田原でのティップランアオリイカ船ではぶっちぎりで竿頭だったからね。

今回も・・・ムひひひひ。 

まあ竿頭はむりにしてもかなりイケるんじゃね?

と。


年末のティップランで他のアングラーと決定的に違ったキモの部分。
それはタナの取り方。  

「いかにエギを確実に、底近くをレンジキープしながら流すか。」

ティップランエギングの場合、船は基本的にエンジンを止めて風任せ、潮任せに船をそのまま流すいわゆる「どてら流し」が基本。

冬は強い風が吹くことが多く、強風になれば船は本来流れて欲しい速度よりもかなり速いスピードで流れてしまう。

ティップランエギングの基本動作は投入したエギが底に着いたら、3~5回シャクって誘い、竿先を止めてエギを安定させアタリを待つ。

ところがこのアタリを待つ時に船が早いスピードで流されるとエギはどんどん引っ張られて釣り人が思っている以上に上昇してしまう。

水温が徐々に低下し、より水温の安定した深場の低層に張り付いたイカのいるタナからいつの間にかエギは遠く離れてしまう。

だからシャクッて一瞬止めたあとに、船の流れる速度に合わせて竿先を送り込んで行き、出来る限りエギを底から離さないようにするのがキモ。

さらに通常はある程度船がが流されてエギが船から離れたら頻繁に巻き上げてエギを投入し直すが、あえてエギを投入し直さないで他の人よりも遠くに送り込んで海底とラインの角度を浅くすることで、同じようにシャクッてもエギが高く上がらないように工夫することももう一つのキモ。 

それに気付かなかったアングラーにはいつまで待ってもアタリが無いという具合。

結果その時は8人が乗船する中、釣れたのはわずか3人。
頭は私の5ハイ。二番手がティップラン経験まだ2回目にもかかわらず、教えてあげたキモを忠実に実践したH嬢が2ハイ。つづいてO君が1パイ。

今回投入したレバーブレーキのリールはその動作をより快適に、より正確に実践することができると想定しての物。

現場についていよいよ乗船。 

さりげな~く他の釣り人のタックルをみると、まだレバーブレーキを投入してる人は皆無。

(ムひひひひひ。まだだれも使ってないアイテムを投入すればきっと・・・)

そんな思惑ワクワクな私とO君をを乗せた船はいよいよ出船するのだった。

つづく
2014-04-08 : 釣行記 : コメント : 1 : トラックバック : 0
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プロフィール

えぎのりお

Author:えぎのりお
先日風邪をひきました。
鼻をかんだら真っ黒な墨が出ました。
・・・うそです。
と言うくらいアオリが好きさ。
ああ、エギングが大好きさ。
でも気が付けばもう50なのさ w

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