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種子島2013その4 宝探し

4日目。

「鹿児島で幻の古薩摩餌木と〇〇〇した!」編

せめてあと一日釣ができれば…。 

毎度そんな思いに後ろ髪引かれながら種子島からジェット船に乗る。

西之表港

鹿児島港に着き、タクシーで天文館の街へ。

通称「バズーカ」と呼ばれる長いロッドケースを担いだ2人。
町並みを行く人から投げられる不思議そうなまなざしが少々痛い。
九州ラーメンで腹を満たしいよいよ100万円のお宝エギとご対面だ。 
昨年の遠征時に骨董屋で買った箱入りの古薩摩餌木は当初5万の値が付いていたが、値引き交渉の末に3万5千円で購入。

今まで購入してきた経験から思うに、
どんなに状態が良くてもせいぜい5~10万がいいところ。
それがいくら箱物とは言え100万とは…

どんだけスゴイんだよ。 
もちろん買えるはずもないが、コレクターとしては一見の価値ありである。

O君「この先の角にあるデパートの中にあるらしいですよ。自分、ちょっと郵便局行ってきていいですか?めったに無いチャンスですからね。軍資金が足らなくて買えないんじゃシャレにならないんで。」

いくら貯金を降ろしてくるのかは知らないが、
2~3万の箱物があれば絶対に手に入れるとO君買う気マンマンである。

大きな荷物と長いバズーカケースがどう見ても不釣合いなデパートの中を、
件の骨董屋のギャラリーを探してさまよう2人の釣人。

ようやくたどり着いたその店はいかにも高級な骨董品のみを扱うという雰囲気の店構え。
くどいようだがどう見ても明らかに我々は不審者。

O君「すみません、電話したOですけど。」

店員「あ、お電話いただいた方ですね。荷物はどうぞこちらに置いてゆっくりご覧ください。」 

店員さんも何の荷物か知らないが、そんな長いケースをうっかり展示品にぶつけて壊されたらかなわないと警戒心を滲ませる。

(いやいや店員さん、こんなウン万円もする茶碗やら薩摩切子やら壊したら弁償できませんから荷物もったまま店に入る気はさらさらありませんのでご安心を。)

横の廊下に荷物を下ろし店内に入ると、品の良いいかにもセレブな感じの年配の女性客が、明らかに場違いな我々を不思議そうに見ていた。

O君「電話で聞いた薩摩エギを見せてほしいんですけど。」

店員「あぁ、はいはい薩摩ヤキですね。」

O君「いやいや薩摩ヤキじゃなくて、薩摩エギなんですけど。」

どうにも会話がかみ合わない。 

店員「薩摩エギ?薩摩ヤキじゃないんですか?エギって何です?」

O君「木でできてて、焼模様の入ったイカ釣りする時に使う擬餌餌みたいなもんですよ。箱入りのもあるって聞いたんで来たんだけど…。」

女性客「あぁ、エギね。あの水イカ釣りに使うものでしょう?」

たまたま居合わせたセレブな年配女性客もエギを知っているとは、
さすが鹿児島である。
対してこの骨董屋の店員さん、全くエギをご存知ない。

どうやらO君が電話したときに店員さんが薩摩エギを薩摩焼と勘違いしていたらしい。

オイオイ、どうもおかしいと思ったんだよ。

だって100万円の薩摩餌木の箱物

なんて、自称エギコレクターの私ですら聞いたことがないからねぇ
確かに薩摩焼の陶器とかならありそうだけど。 

結局、店員さんの聞き違いとO君の早とちりで「100万円のお宝エギ拝観ツアー」はあえなく終了。

はい。
タイトルの「鹿児島で幻の古薩摩餌木と〇〇〇した!」
の〇〇〇には「勘違い」の三文字がはいります。 


それにしてもO君すっかり意気消沈。

O君「はぁ…。こうなったら去年あの骨董屋で江木さんが買わなかったもう一つのエギ箱買うしかねぇ。」 

去年立ち寄ったおじいさんの経営する骨董屋に残りがあることもO君電話で確認済み。

江木「いいよ、付き合うよ。」

町のはずれの裏通りにある古ぼけた骨董屋。
この店自体が骨董品じゃね?と突っ込みたくなるような店の中は
一年前とまったく変わりない=全く売れてない?

O君「すみませーん。電話で薩摩餌木の箱物があるって聞いたもんですけど。」

爺「あぁ、はいはい。こちらへどうぞ。」

奥に通され出された餌木箱はたしかに見覚えのあるモノ。

O君「これいくらになります?」

爺「えぇとねぇ、これは…ゴソゴソ…3万だね。ここに記録があるけど明治4年のもので古いからね。」

O君「えぇっ! 去年この人が大きい餌木箱買ったときに、こっちの小さいのはおじさん1万5千円でいいって言ったじゃん。!?」

爺「ああ、去年買ってくれた人たちかい。あのときは両方一緒に買ってくれると思ったからねぇ。」

相手は80過ぎのベテランのお爺さん。
足元を見ているとは思わないが、でもこの内容で3万は高すぎる。
薩摩餌木の知識があまり無いO君がいくら値段交渉してもラチが開かない。
見かねて私が割ってはいる。

江木「お爺さん、さっき明治4年とおっしゃったけどこの箱の中の餌木でその時代に該当するのは模様焼の入ったコレとコレと…この5本くらいで、あとは全て大正時代の白焼きの餌木ですね。一番数の多いこの形の餌木は直助型と言って大正期に一時流行した形なんですよ。それからこれらの餌木、比較的新しい時代の物は鉛の重りが付いていますが、古い時代のものには重りが全て付いていませんよね?この手の餌木には通常重りに古銭が使われているはずですが、それらが一つも付いていない。おそらくこの餌木箱を売りにこられた方が、古銭だけ価値がありそうだからと全てとり外されたんじゃないかな。明らかに意図的に古銭の重りだけを外したように感じます。それからこの箱のフタを見せて頂けますか?たいてい箱のフタか底の部分にこの餌木箱を最初に買った人の印書きがあるはずなんですよ。購入年とか、名前とか。」

爺「フタかい?フタ…あぁこれだね。」

見ればとなりの陶器の下に鍋敷きのように使われているではないか。
お爺さんいくらなんでも3万円の商品鍋敷きにしちゃいかんでしょう。

江木「ちょっと拝見します。う~ん、残念ながら印書きが後から消されてますね。この墨文字、紙ヤスリかなんかで擦った跡がありますでしょ。住所とか所有者の名前とか個人情報だからって売りに来た人が消したのかな?いずれにしても年代を確定する肝心の印書きがこれだと分かりませんねぇ。おそらく箱の作りや入っている餌木の内容から考えて、この箱が最初に購入されたのは確かに明治初期あたりと思いますけど、入っている餌木の六割は後から買い足された大正時代のものですね。さらに古いものは全て古銭の重りが外されていて完全な品とは言えませんし…。私も色々な古薩摩餌木を買ってますが、この内容で3万はさすがに高いと思いますよ。」

お爺さん、しばし考え込んだ。

爺「遠くから来てくれてるし、この前買ってもらってるからじゃあ1万5千円でいいよ。」

交渉成立。 

O君「いやぁ、ありがとうございました。助かりましたよ。」

江木「100万円のお宝は見れなかったけど、買えてよかったね。」

爺「帰りは鹿児島の駅へ行くの?車で送ってあげようか?」

久しぶりにモノが売れたからかおじいさんも上機嫌。
長いロッドケースを持って駅まで行くのは大変だろうと車で駅まで送ってくれた。
なんとも親切ないいお爺さんである。

結局3キロ超えのモンスターも、
100万円のエギ箱も全て幻となった今回の種子島遠征。

あと何年通えば結果が出るのか…

いや、あと何年通えるのか…

デカイカへの道のりは未だ先が見えない。





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2013-04-30 : 釣行記 : コメント : 3 : トラックバック : 0
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種子島2013 その3

3日目。

二時間ほどの仮眠の後、再び大久保の堤防を目指す2人。 

翌朝3時半過ぎ。
幸いウネリは次第に収まり、風向きも釣りになる向きに。

数時間前にバラしたヤツはまだこの辺を徘徊しているのか?
期待と不安の入り混じる中、アタリの無いまま時間だけが過ぎていく。 

辺は次第に明るくなり、諦めかけた時。
潮に乗せて沖でステイさせたエギがわずかに引かれる。

クイッ。 

ビシッ!


3日目250

4号のエギに乗ってきたのは250gほどのチビ。

おいおい、いきなり小さくなってるやん。 

その後まったくアタリなく朝7時で撤収。
そして再び睡眠休憩タイム。
今日の午後は風が吹く予報。
予報が外れてくれることを祈りつつ宿の布団で眠りに落ちる。 

数時間の後、アラーム音で目を覚ます。
毎回のことだが三日目となると体が重い。
布団からむりやりからだを引き剥がして窓の外を見る。

はぁ~。やっぱり吹いてるか。 

植え込みの木の葉が明らかに風が強いことを知らせる。 

O君「どこ行きます?」

江木「今回最後の夕マヅメだし、大久保に未練があるんだよね。ダメもとで見に行ってみる?」

O君「いいっすよ。」

行っては見たものの、やはり大久保は風向き、強さともに最悪。

O君「やっぱダメッすね。初日に浜津脇で会った人が、島間がつれてるって行ってましたよね。」

江木「島間なら風向き大丈夫だね。超距離移動になるけどいってみようか。」


昨日のバラシが再び悔やまれる。 
1時間ほどのドライブの後に付いた島間港は予想通りの風裏。
ヤエンの人やエギの人も数人居て、小魚も多く釣れそうな雰囲気。

江木「すみません、イカどうですか?」

釣人A「さっきキロくらいのコウイカが一つ出たぞ。アオリは昨日向こう側の堤防で2.9キロが出てたな。」 

繰り返しになるが夕マヅメが出来るのは泣いても笑っても今日が最後。
中途半端に移動せず、夕マヅメはここで勝負だ。
O君も異論はない。

島間は大きな港。私は港内のあちこちを探ってみる。
一方O君は一箇所に狙いを定め決め打ち。

江木「どう?反応ある?港内あちこち回ったけどこっちはアタリ無し。」

港内ランガンから戻り、O君に様子を聞くと明らかに顔がマジモード。

O君「さっきロッドティップ、ガツンと持って行かれてバレました。江木さんとおんなじ感じですよ。」

江木「マジで?」 

隣に並んでアタリの主が再び回遊してくるのを待つ。

1時間ほど経っただろうか。


ボトム近くをゆっくりとスライドさせていたエギに違和感を感じて思い切りアワセる。


ビシッ!!

ジィーーー。 

久しぶりに締めたドラグが出る。

が、ジェットのストロークが短く鈍重な引き。

これはもしや… 

3日目1580コウイカ

やっぱり…。

1580gのカイデーなコウイカ。

真っ赤な色に黒いシマシマと目つきの悪い顔。
同じイカなのにコイツはどうにも好きになれない。
アオリイカのつぶらな瞳と透き通るような色合いとは大違いだ。

江木「さっきのアタリの正体、実はコレだったりして?港で色んな人に話しきいたけどコウイカしか釣れてないみたいよ。」

O君「そう言われるとそんな気がしてきたかも。」

その後30分ほど続けるもアタリなし。
周りの人も釣れずに1人また1人と帰っていく。

江木「場所変えるか。」

O君「そうっすね。帰りのことを考えると浜津脇ですかね。」

江木「OK。じゃ浜津脇で。」


再び30分ほどのドライブの後に付いた浜津脇は強風&風向きが微妙。
でも我々にはもうここしか残されていない。 

最後の悪あがき?イタチの最後っ屁?
疲れがピークに達した体にムチ打ってエギを投げ続ける。

1時間後。
どちらからとも無く互いに顔を見合わせる。

(ダメだね。上がろうか。) 

言葉にしなくとも相手の言わんとしている事が伝わる。

O君「ダメでしたね。明日の朝はどうします?」

明日までこの風、風向きは変わらない予報。 -1P
ならばできるのは島間だけ。 -1P
今日の状況から察するに明日も島間ならコウイカの可能性大。 -1P 
コウイカのために寝不足でロングドライブするのもばかばかしい。 -1P
三日間、夕マヅメの釣果はあるが朝マヅメはまともな釣果が無い。 -1P
さらに明日の帰りのジェット船は午前11時台だから、
帰り支度を考えると6時には上がらなければならない。 -1P

合計-6P
マイナス要素満載。

江木「もろもろ考えると朝マヅメやっても体がツライだけかもね。」

O君「ですね。同感です。潔く諦めますか。でも年々からだがツラくなりますね。」

そりゃそうだ。気が付けば自分も50才。
体力は確実に年々落ちている。
こんなムチャな釣行はあと何年続けられるやら…。 



O君「お疲れ様でした。あとは鹿児島で古薩摩餌木を買って終了ですね。」

江木「100万円の餌木セットってどんなか、見るだけでも楽しみだね。」 

その1で書いたようにO君は古薩摩餌木を買いたくて、
鹿児島駅周辺の骨董屋に片っ端から電話で問い合わせしていたのだ。 
しかし餌木はもともと根掛かりなどで無くすもの。
加えて特に明治期などの餌木は流通量も限られているため、
予想通りまず置いていない。
そんな中で一軒だけ、置いてあると言う店を根性で見つけたらしい。 
しかも箱物がいくつかあり、一番良い物は値段が100万と言われたらしい。

O君「何でもデパートに出店してるらしくてもともと他の店よりも多少高いらしいんですよ。でもバラのエギもいくつかあるらしいですから箱物はムリでも江木さんも気に入ったのあれば買ったらどうです?」

江木「でも本当にそんなにエギ有るのかなぁ。」

O君「とにかく行ってみれば分かりますよ。」


こうして我々の巨大アオリイカへの挑戦はあっけなく幕を下ろした。

ちなみにコーナータイトルの「種子島で幻の巨大イカを〇〇〇た!」

の〇〇〇には「釣られた!」ないしは「バラシた!」の文字が入りますので悪しからず。 


巨イカへの道は本当に果てしなく遠い。
もちろん我々がへなちょこな腕だから仕方ないのだが。
また、来年に持ち越しだ。 

この後はその4 番外編、

「鹿児島で幻の古薩摩餌木と〇〇〇した!」

へとつづく



2013-04-29 : 釣行記 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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種子島2013 その2

急遽沖堤をあきらめてオカッパリに変更となった二日目の午後。

この風向きなら今回の本命、大久保の堤防に行けそうだ。

外洋に直接面して潮が通し、適度に水深があって、
磯場に囲まれてほどよくあちこちに根か入っている。
数ある堤防のなかでも自分的には立山の堤防と並んで
最も大物の回遊を予感させる場所。 

人気場所だけに競争率も高いが現場には幸い我々2人だけ。
ベストポジションに入り30分ほどしたころか。

O君「なんか風向きが変わって打ち難いですね。気配も無いし、東面の港に移動しませんか?」

江木「そうだねぇ。でも何か引っかかるんだよなぁココ。あと一投だけさせてよ。」

堤防の中ほど。開けたところから点在する根の周りを丁寧に通す。

タンッ!

!? 

風に流れるラインを整えつつテンションを掛けたエギにイカのタッチを感じた。

江木「O君、ここ居るよ。今触ったよ。」

半信半疑のO君。

江木「ほら来た!」 

直ぐに投げなおして同じコースをトレースすると、

グイっ。 

2日目550

予感的中。 550g

波にもまれる中での捕食だからか足1本のカンナ掛かり。

エギはなんとラツキーさんで買った特価の

¥398!

江木「まだ居るなココ。そんな感じがする。」

数投後

江木「また来た!」 

2日目360

再び足1本掛かり。しかもエギはまたしても¥398

サラダ色、ええ仕事しまっせ。

江木「O君、イカが回ってきたみたいよ。夕マヅメはここで勝負しよう。」

目の前で立て続けに抜かれたO君、
心中穏やかでない様子。

ベストポジションに戻り、2人してあとはひたすら回遊を待ち伏せ。

デカイカはいつ回遊してくるか分らない。
集中力を切らさず、投げ続けるしかない。 

1時間が過ぎ、2時間が過ぎ、

さすがにそろそろ休憩しようとしたその時。


ダーンッ!


シャクり上げたエギにテンションを掛けながらゆっくりとフォールしていると、
いきなりロッドを持っていかれる。

グイッとか、グンとか言うレベルではなく、
いきなりエギを引っ掴んで強烈なジェットで一気に走りさるような感触。

反射的にアワセようとすると緩めに設定したドラグがズルっ。
ヤバッ。
とっさに手でスプールを押さえアワセるが、
背後にテトラが迫っていて十分なアワセシロが取れない。
急いでドラグノブを締め込んでリールを巻き、
再度アワセを入れようとした瞬間に


フッ。 


すぐさまわずかにアクションさせてすぐにステイ&スローフォール。


頼む、追い抱きしてくれぇぇぇぇ…。


願い空しくエギが再び引かれることは無かった。





不覚。


ダセぇ。落ち着いて対処すりゃ今のアタリは取れただろ。



やがて潮は止まり、風がますます強くなり、
ウネリ  がテトラを洗い始めたためやむなく撤収。

O君「いやあ残念でしたね。」

江木「いまのはちゃんとやれれば取れたイカだね。ダセぇ。明日の朝マヅメはここで決まりだね。」

ふと思い出した。

初めて種子島を訪れた年。
夕マヅメに浜津脇の堤防でO君のエギを同じようにいきなり引ったくり、
13のモンコリの硬いバットをブチ曲げてお構いなしにそのまま走り出し、
姿を見せぬままフッとバレてしまったあのシーンを。

数少ないチャンスを自らの腕の未熟で逃してしまった自分が腹立たしい。 

巨イカへの道のりは本当に遠い。

つづく
2013-04-28 : 釣行記 : コメント : 0 : トラックバック : 0
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種子島2013 その1

いやはや、すっかりご無沙汰ですみません、
何かと忙しくてなかなかブログアップもままならず。
何度も当ブログに足を運んでいただいた皆様、
お詫びもうしあげます~。 

さてさて恒例の

「種子島で幻の巨大イカを〇〇〇た!」

のコーナーでございます。

3キロはおろか、4キロ、5キロがあたりまえのように泳ぐ海。  
エギンガー垂涎の夢とロマンの離島種子島。

ロマンの島


毎年4月半ばのこの時期になると、
島の釣具店ラッキーさんのアオリイカダービーにはナイスサイズのアオリが続々と持ち込まれる。

毎年優勝ラインは4キロ前後か。
ただ今年は全般的にやや小ぶりなサイズが多い様子。
本番はこれから?
ってことはまさにタイミングはバッチリ? 

と当然毎回の事ながら大きな期待を抱きつつ飛行機に乗るのである。 

相方はいつものO君。
かつて初釣行の種子島でいきなりモンスターをバラシて以来、
彼もまた種子島の巨イカの魅力にとりつかれてしまった気の毒な男である。

行程はいつも通りの4日間。
前回同様に対モンスターに的を絞り、
夕マヅメ、朝マヅメに潮の時間帯を考慮して夜間に集中。
日中は…昼寝して体力温存のスケジュール。

初日。

島の釣りの常、釣り人の大敵。

強風 

風神様の怒りを買うようなことはした覚えは無いが、
こればかりは仕方ない。
ラッキーさんに寄って、最近の状況と風裏の港を聞く。

O君「あ、先輩ちょっと待ってください。コレ買って行きますんで。」

江木「ん?なに買うの?」

彼の手にはイカさない色のアオリーQ4号が1本。
でもその価格を見てビックリ。 

江木「398円!?」 

O君「オレお買い得品見つけるの得意ですから。」

江木「そりゃ安いわ。オレも折角だから買っていこう。」

いわゆる不人気カラーで激安処分品と言うこと。
確かにいかにも売れなさそうな色だがこれも一期一会。
エギが「オレを使ってくれ」と目で訴えるからつい買っちまった。 

398.jpg


今日の風で可能性のあるのは住吉と浜津脇の二箇所。

手前の住吉からチェックするも、先行者がすでに2人見える。
小さい港だからあと2人が入る余地は無い。 

江木「風裏の港が少ないから仕方ないね。浜津脇ならデカイ港だから入るところはあるでしょう。」

予想通り、大きな堤防はどこでもどうぞ状態。
手前でエヤンで狙っている人に近況を聞くと、毎日来ているがこのところパッとしないらしい。

風と潮の向きを考えて、O君とともに先端付近に陣取る。
沖から入ってきたイカが通るであろう場所で入ってくるイカを待ち伏せる。
一時間、二時間…その間私が800位のコウイカ、O君が800位のアオリを一つ。

1日目800コウイカ



辺りがすっかり暗くなったころにラッキー店長から電話が。

店長「どうですか?今、どこに居ます?」

江木「住吉は先行者が居たんで浜津脇で粘ってます。」

店長「なら今すぐ住吉に行ってください。その人たちが3.6キロ釣って、店に検量にきたんですよ。まだ他にも何バイか同じようなサイズが見えたっていってましたから、いまから行けば間に合いますよきっと。」





3キロ超えといきなりのニアミス。
毎度の事ながら滞在の4日間のうちどこかしらで、
誰かしらが3キロ超えを釣り上げる。
自分にその番が回って来るのはいつのことか。
それともずっと回ってこないのか… 

O君と2人で慌てて住吉へ。
でも夜9時過ぎまで頑張るも、我々には全くアタリも無し。
初日はこうしてあっという間に終了。


2日目

宿に帰って晩飯を食い、風呂に入って2時閑弱の仮眠。
朝1時半には朝マヅメ狙いで再び出発。
朝7時ぎまで頑張ったけど、これまた全くアタリも無し。

再び宿に帰り、朝飯を食べて午後2時半まで休憩。
昨日は朝6時半の飛行機だったから起床は4時。
途中仮眠を取っているとはいえ50と48の老体にはいささかキツイ。

O君「いやぁ、毎度の事ながら釣れないっすね。オマケに寝不足。
釣を楽しむってより、もう修行ですよこれは。」 

民宿の部屋はカーテン越しの日差しですっかり明るいが、
私は一瞬で眠りに落ちた。 


「もしもし、〇×△さんですか…」

ん?… 

どのくらい寝たろうか。隣の部屋の声で目が覚める。

話の内容から、どうやらO君鹿児島の骨董屋に片っ端から電話をしている様子。
そう。前回とある骨董屋で昔の薩摩餌木の箱物(タックルボックスに入ったルアー状態のもの)を見つけて私が購入。それ以来O君も昔の薩摩餌木が欲しくなり、電話帳で鹿児島の骨董屋を調べて電話していたのだ。
かれこれ10件以上電話していただろうか。
静かになったと思ったらテレビの声。

O君ちゃんと寝てるのかいな。
今日は沖堤防に夕方から明日の朝まで夜通しで乗ることになっている。
海面までの高さは7mくらいある大堤防。
落ちたら一大事である。寝不足でフラフラ~

ドボンッ!

なんてことになったらシャレにならない。 

ボーッとした頭でそんな事を考えながらこちらはいつしか再び眠りに落ちる。

やがて携帯の目覚ましアラームで目を覚まし、1人昼飯へ。
隣の部屋は静かでO君もやっと寝た様子。


出発予定のの20分前くらいからだろうか。
隣の部屋から何度も何度も目覚ましのアラームが鳴り響く。

「おいおい、あんなに鳴ってるのにまだ起きないのか?」

そうこうするうちに出発予定時刻。
渡船に乗る時間は当然決まっている。
その前に買出し等をすることを踏まえての集合時間。

このままヤツが起きなかったらどうしよう… 

ドアをドンドン叩くも全く反応なし。

や、ヤバイ。

民宿のおばちゃんに予備の鍵をかりて突入し無理ヤリ起こす。

O君「あれっ?もう時間ですか?」

江木「もうとっくに出る時間だよ!」 

O君「きょうは会社はいいんですか?」 

江木「はい?会社?沖堤にいくんだろ。」 

O君「車は先に返して行くんですか?」

江木「は?車返したら港まで移動できんだろうが。」 

なにやら意味不明なことを言い続けるO君。

「だ、ダメだ。寝ぼけてるだけじゃなくて酔っ払ってるのかコイツ?」

こんな状態で夜通し沖堤に乗るのは危険以外の何物でもない。

「ダメだ、もう沖堤はとりやめよう。」 


船長に平謝りでキャンセルの電話を入れる。

後に正気に戻ったO君。

O君「すみません。電話の後で面白いテレビやっててつい見ちゃったもんで。1時間ちょいくらいしか寝てないんですよ。」


ゴルァ!  


おのれは何しに種子島まで来とるんじゃい。
俺はわざわざ何時間もかけて、種子島にテレビ見に来てるわけじゃねーんだよ!

デカイカへの道は気が遠くなるほど遠い…

つづく
2013-04-21 : 釣行記 : コメント : 2 : トラックバック : 0
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プロフィール

えぎのりお

Author:えぎのりお
先日風邪をひきました。
鼻をかんだら真っ黒な墨が出ました。
・・・うそです。
と言うくらいアオリが好きさ。
ああ、エギングが大好きさ。
でも気が付けばもう50なのさ w

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